僕らだって扉くらい開けられる

こんな役に立たない能力ちから、なくてもよくない?
もしも突然「超能力」に目覚めたら? 誰もが抱いたことのあるそんな妄想が、現実になってしまった5人。でもその能力は「触らず物を動かせる(ただし10cmだけ)」、「相手を金縛りにできる(ただし自分の頭髪が抜ける)」といった、役立たずなものばかり。そんな彼らが、謎の誘拐事件に巻き込まれ……。さえない僕らだって、きっとできることがある! “最弱”超能力者たちによる“最強”エンタメ小説。
  • 「テレキネシスの使い方」

    今村心司
    23歳。パワハラ上司のいる事務機器会社勤務。触らずに物を動かせる、テレキネシス(念動力)の能力者。ただし右に約10センチしか動かせない。
  • 「パラライザー金田」

    金田正義
    27歳。警察一家に生まれるが、会社勤めを選ぶ。相手を金縛りにできるパラライズ(金縛り)の能力者。ただし一日一回数分のみの上、力を使うほどハゲる。
  • 「ドキドキ・サイコメトリー」

    御手洗彩子
    17歳。サッカー部のマネージャーをつとめる高校2年生。物質の残留思念を読み取るサイコメトリー(精神測定能力)の能力者。ただし自身が潔癖症で、人が触れた物に触れない。
  • 「パイロキネシスはピッツァを焼けるか」

    井谷田亜希子
    50歳。夫へのイライラがとまらない専業主婦。道具を使わず可燃物を燃焼させるパイロキネシス(発火能力)の能力者。ただしコントールが効かず、いつ家を燃やしてしまうか不安。
  • 「目は口ほどにものを言う」

    寺松覚
    45歳。2年前に教師をやめ、そのまま実家で引きこもり中。目を見ることで相手の心が読めるマインドリーディング(読心術)の能力者。ただし対人恐怖症のため、他人の目が怖くて見られない。

イラスト/浦上和久

僕らだって扉くらい開けられる

僕らだって扉くらい開けられる 行成薫
2021年1月20日発売定価:本体770円+税カバーデザイン:坂野公一(welle design)イラストレーション:浦上和久ISBN:978-4-08-744201-4

【著者】

行成薫(ゆきなり・かおる)

1979年生まれ。宮城県仙台市出身。東北学院大学教養学部卒業。2012年『名も無き世界のエンドロール』(『マチルダ』改題)で第25回小説すばる新人賞を受賞してデビュー。著書に『僕らだって扉くらい開けられる』『廃園日和』『ストロング・スタイル』『怪盗インビジブル』『本日のメニューは。』『スパイの妻』『KILLTASK』『彩無き世界のノスタルジア』など。

  • 名も無き世界のエンドロール
  • 本日のメニューは。