『大江戸かあるて 桜の約束』杉山大二郎

必ずいつか花は咲く── どん底を味わった少年が江戸一番の医者を目指す!

大江戸かあるて 桜の約束

発売日:2023年3月17日(金)
定価:880円(税込)
文庫判:344ページ
カバーデザイン:目ア羽衣(テラエンジン)
イラストレーション:立原圭子
ISBN: 978-4-08-744501-5

注目作家の書き下ろし青春時代小説
シリーズ刊行開始!
天明3年(1783)浅間山の大噴火によって母を亡くし、天涯孤独となった貧しい少年・駿。
彼は同い年の親友・涼とともに文武の修業に励んでいた。ある日、病で死の淵に立つ涼の母親を助けるために、医者を訪ねる。しかし、金のない者は診察すらしてもらえない。
そんな不条理に憤った彼は、弱き者を守るために、江戸一番の医者を目指す──。情けは人の為ならず! 青春時代長編シリーズ、第一弾。

小説家・坂井希久子氏(「居酒屋ぜんや」シリーズ)オススメ!

 いつの時代も、社会のひずみに苦しめられるのは弱者である。日本の子供は、今や七人に一人が貧困状態にあるという。この社会構造を、どうにかしなければいけない。汗水垂らして働く人が報われないなら、いったい誰が報われるべきなのか。
 そんな熱い思いこそが杉山大二郎の中で燃える情熱の正体であり、彼を小説に向かわせる原動力なのではあるまいか。(解説より)

登場人物紹介

  • 駿(しゅん)

    上野国(現在の群馬県)の農村に生まれた貧しい小作農の子ども。
    物心つく前に父を流行病で亡くし、母ひとり子ひとりで暮らしている。

  • (りょう)

    駿と同い年の親友。文武両道で「神童」といわれている。

    • (あかね)

      駿と涼の幼馴染。彼らのひとつ下。村名主の三女。

    • 田村梨庵(たむらりあん)

      江戸からやってきた謎の鍼灸師。

著者からのメッセージ

「辛いことは、誰かと分けると半分に減るんだ。だけど、幸せなことは、誰かに分けても倍に増えるんだよ」
これは主人公・駿の言葉です。これまでにたくさんの人たちが、私を助け、そして支えてくれました。そのおかげで、私はこうして小説を書くことができています。
駿も、目の前に困っている人がいたら、少しも迷うことなく手を差し伸べ、一生懸命に助けようとします。みなさんもぜひ一緒に、駿のことを応援していただけると嬉しいです。

著者情報

杉山大二郎(すぎやま・だいじろう)

1966年東京都生まれ。大手IT企業に25年勤めた後、独立。執筆活動を本格的に始める。著書に、江戸の剣客商いシリーズ「さんばん侍」、『信長の血涙』、営業マンとしての経験を生かしたビジネス小説『至高の営業』『営業を仕組み化し、部下のやる気を最大化する、最強のチーム創り ザ・マネジメント』などがある。

第2巻……2023年夏 刊行予定!