航空小説の決定版
『レジェンド・ゼロ1985』
ついに発売!
1990年代に全国の読者を熱狂させた「ゼロ・シリーズ」から四半世紀を経た2021年5月、待望の新作航空小説が登場。これはデビュー30年目を迎えた鳴海章の100作目の作品となる(池寒魚名義作品含む)。多重の意味で「レジェンド」となった本作と著者の作品を一挙に紹介!

航空小説の名手がF−4戦闘機退役のときに放つ万感の新作

レジェンド・ゼロ1985
1985年。米ソ冷戦の最中。ソ連が崩壊に向け、まさに断末魔を上げんとする時期。
米韓合同軍事演習のため、アメリカの空母2基が日本海上に滞在。折しも複数の台風が絡み合い、動きが制限されているタイミングで、ある狙いを秘めたソ連の爆撃機の編隊が日本の領空に接近。航空自衛隊の各飛行部隊は、監視のためにスクランブル発進をおこなう。
宮崎県の新田原基地、301飛行隊のF−4パイロット本庄智(ジョー)は、そんな緊迫する状況の中、妊娠している妻に電話がつながらないことを気にかけていた──。
当時の国際情勢や気象条件を綿密にシミュレート。第三次世界大戦が「起こっていたかもしれない」事態と、それに立ち向かった航空自衛隊員の活躍を描いた航空小説。

本作が生まれるきっかけとなった4作品。

色褪せない航空小説の傑作〈ゼロ・シリーズ〉

ゼロと呼ばれた男

「お前はソ連機を撃墜できるか?」沖縄上空での米軍機密演習で、航空自衛隊のF−4パイロット那須野治朗が迎え撃つ相手とは──。伝説の男の過去を描く、シリーズの前日譚ともいうべき作品。

ネオ・ゼロ

北朝鮮の原子力施設を爆撃します。米国からの極秘要請を受けて開発された「新・零戦(ネオ・ゼロ)」。任務を遂行するのは「ソ連機を撃った男」元自衛官の那須野治朗。呼吸を忘れる空中戦、男と男の絆。時を超え愛される名作。

スーパー・ゼロ

脳に直接アクセスする電子装置を兵器に運用しようとする危険な野望。米空軍の暴走を阻止すべくチーム・ゼロのメンバーが再集結。作戦を実行するのはやはりあの男。脳科学の進化を予見していた物語。

ファイナル・ゼロ

南米のコカインを駆逐せよ!退役将軍バーンズが、密命の遂行者に選んだのは宿敵にして最良の友、那須野。愛機を破壊された彼は最後の賭けに出る。伝説の男の物語、いよいよクライマックス!

鳴海章作家デビュー30年、100作目!!

1981年にデビューして以来、「池寒魚」名義の時代小説5作品を含め、今回の「レジェンド・ゼロ」がちょうど100作目となる鳴海章さん。刊行全作品と、本人のコメントを紹介!

デビューして30年、上梓した作品も100タイトルを数えた。いつものことな がら過去はふり返るとあっという間だ。
2作目が『ネオ・ゼロ』、主人公が那須野次朗、原稿はデビュー前に書いていた。私にしてみれば、レジェンドにほかな らない。だから今作のタイトルに持ってきた。物語の舞台は昭和60年前後、ソ連 崩壊にともない日本の空が危機にさらされたときだ。書き始めて気づいた。その 頃、那須野はF‐4パイロットとして千歳基地に勤務していたのだった。

鳴海章

1991年
  • #001『ナイト・ダンサー』講談社(のち文庫)
1992年
  • #002『ネオ・ゼロ』集英社(のち文庫)
  • #003『原子力空母「信濃」南シナ海海戦』中央公論社C NOVELS(のち文庫)
  • #004『シャドー・エコー』講談社(のち文庫)
1993年
  • #005『荒鷲の狙撃手(イーグル・スナイパー)』講談社ノベルス(のち文庫)
  • #006『原子力空母「信濃」激突ファントム飛行隊』中央公論社C NOVELS(のち文庫)
  • #007『スーパー・ゼロ』集英社(のち文庫)
  • #008『ゼロと呼ばれた男』集英社(のち文庫)
  • #009『日本海雷撃戦 コリア・クライシス』講談社ノベルス(のち文庫)
1994年
  • #010『蒼穹の射手(イーグル・ドライバー)』角川書店(のち文庫)
  • #011『原子力空母「信濃」最後の出撃』中央公論社C NOVELS(のち文庫)
  • #012『原子力空母「信濃」中米侵攻作戦』中央公論社C NOVELS(のち文庫)
  • #013『原子力空母「信濃」ファントム無頼列伝』中央公論社C NOVELS(のちケイブンシャ文庫)
  • #014『ファイナル・ゼロ』集英社(のち文庫)
  • #015『闇の戦場』集英社(のち文庫)
  • #016『リヴァイアサン』講談社ノベルス
1995年
  • #017『アイゼン・ドラグーン』講談社ノベルス
  • #018『原子力空母「信濃」ラストフライト』中央公論社C NOVELS(のちケイブンシャ文庫)
  • #019『航空事故調査官』集英社(のち文庫、改題『劫火』)
  • #020『国連航空軍 「ユニコーン」出撃指令』中央公論社C NOVELS(のちケイブンシャ文庫)
  • #021『五十年目の零戦』中央公論社(のち集英社文庫)
  • #022『第七の天使』勁文社(のち光文社文庫、改題『長官狙撃』)
  • #023『デッド・シックス』角川書店(のち文庫、改題『成層圏の標的』)
1996年
  • #024『撃つ』光文社カッパノベルス(のち文庫)
  • #025『俺は鰯』角川書店(のち文庫)※2003年、WOWOWにてドラマ化『俺は鰯』
  • #026『キッカー 航空投下員』勁文社ノベルス(のち徳間文庫)
  • #027『国連航空軍 サハリン空中戦』中央公論社C NOVELS(のちケイブンシャ文庫)
  • #028『サバイバルゲーム』双葉社(のち文庫)
1997年
  • #029『Dロック』小学館(のち徳間文庫)
  • #030『国連航空軍 イーグル邀撃隊』中央公論社C NOVELS
1998年
  • #031『鹹湖 彼女が殺された街』集英社
  • #032『国連航空軍最終兵器』中央公論社C NOVELS
  • #033『潜入指令、高度ゼロ』勁文社(のち徳間文庫、改題『ハインド・ゲーム 北朝鮮潜入』)
  • #034『卒業一九七七』勁文社(のち集英社文庫 改題『凍夜』)
  • #035『パラダイスビーチ』双葉社(のち文庫)
  • #036『真夜中のダリア』角川書店(のち文庫)
1999年
  • #037『狼の血』光文社カッパノベルス(のち文庫)
  • #038『風花』講談社(のち文庫)※2001年、映画化『風花』
2000年
  • #039『死者の森』集英社(のち文庫、改題『鬼灯』)
  • #040『棘』徳間書店(のち文庫)
  • #041『輓馬』文藝春秋(のち文庫)※2006年、映画化『雪に願うこと』
  • #042『もう一度、逢いたい ホラー短編集』実業之日本社(のち光文社文庫)
2001年
  • #043『冬の狙撃手』勁文社ノベルス(のち光文社文庫)
2002年
  • #044『夏日』光文社
  • #045『ニューナンブ』講談社(のち文庫)
  • #046『痩蛙』角川書店(のち文庫)
2003年
  • #047『真珠湾、遥かなり 零戦隊血風録』徳間ノベルス(のち文庫)
  • #048『月のない夜』徳間書店(のち文庫)
  • #049『街角の犬』講談社(のち文庫)
2004年
  • #050『雨の暗殺者』光文社カッパノベルス(のち文庫)
  • #051『死の谷の狙撃手』実業之日本社ジョイノベルス(のち光文社文庫)
2005年
  • #052『えれじい』講談社(のち文庫)
  • #053『第四の射手』実業之日本社ジョイノベルス(のち光文社文庫)
  • #054『バディソウル 対テロ特殊部隊』光文社カッパノベルス(のち文庫)
  • #055『レディイーグル』漫画・千葉きよかず 角川書店
2006年
  • #056『強行偵察』実業之日本社ジョイノベルス(のち光文社文庫)
  • #057『薩摩組幕末秘録』集英社(のち文庫、改題『密命売薬商』)
  • #058『ナイフ・エッジ 剃刀舞踏会』徳間書店
2007年
  • #059『いのちに抱かれて 楓子と大地の物語』徳間書店
  • #060『桔梗は驟雨に散る』実業之日本社ジョイノベルス(のち光文社文庫、改題『静寂の暗殺者』)
  • #061『総理を撃て』光文社カッパノベルス
  • #062『微熱の街』小学館(のち文庫)
2008年
  • #063『哀哭者の爆弾』光文社(のち文庫)
  • #064『オマワリの掟 連作ポリスストーリー』実業之日本社(のち文庫)
2009年
  • #065『テロルの地平』光文社(のち文庫)
  • #066『テストパイロットインジャパン 岐阜基地に屯する飛行開発実験団の勇士たち』写真・さいとうさだちか [エイ]出版社
2010年
  • #067『幕末牢人譚 秘剣念仏斬り』集英社文庫
  • #068『マルス・ブル−』講談社(のち文庫)
2011年
  • #069『求めて候 幕末牢人譚 弐』 集英社文庫
  • #070『凶刃累之太刀 幕末牢人譚 参』 集英社文庫
  • #071『マリアの骨』実業之日本社ジョイノベルス(のち文庫、改題『マリアの骨 浅草機動捜査隊』)
2012年
  • #072『夏の狙撃手』光文社文庫
  • #073『はつこひ写楽』角川書店(のち文庫)
  • #074『月下天誅 浅草機動捜査隊』実業之日本社文庫
2013年
  • #075『中継刑事〈捜査5係申し送りファイル〉』講談社文庫
  • #076『路地裏の金魚』光文社文庫
  • #077『刑事の柩 浅草機動捜査隊』実業之日本社文庫
2014年
  • #076『謀略航路』講談社(のち文庫)
  • #077『刑事小町 浅草機動捜査隊』実業之日本社文庫
  • #078『フェイスブレイカー』講談社文庫
  • #079『いとし壬生浪』角川文庫
  • #080『失踪 浅草機動捜査隊』実業之日本社文庫
2015年
  • #081『公安即応班』光文社文庫
  • #082『カタギ 浅草機動捜査隊』実業之日本社文庫
2016年
  • #083『刑事道 浅草機動捜査隊』実業之日本社文庫
  • #084『全能兵器AiCO』講談社(のち文庫)
  • #085『悪玉』KADOKAWA(のち文庫)
2017年
  • #086『鎮魂 浅草機動捜査隊』実業之日本社文庫
  • #087『旭日の代紋』光文社文庫
  • #008『ゼロと呼ばれた男』集英社文庫(復刊)
  • #002『ネオ・ゼロ』集英社文庫(復刊)
2018年
  • #088『流転 浅草機動捜査隊』実業之日本社文庫
  • #089『隠密絵師事件帖』(※池寒魚名義)集英社文庫
  • #090『ライオットポリス』角川文庫
  • #091『血に慄えて瞑れ』光文社文庫
  • #092『ひとだま 隠密絵師事件帖』(※池寒魚名義)集英社文庫
  • #007『スーパー・ゼロ』集英社文庫(復刊)
  • #014『ファイナル・ゼロ』集英社文庫(復刊)
2019年
  • #093『赤心 隠密絵師事件帖』(※池寒魚名義)集英社文庫
  • #094『いきづまり 隠密絵師事件帖』(※池寒魚名義)集英社文庫
  • #095『情夜 浅草機動捜査隊』実業之日本社文庫
2020年
  • #096『アロの銃弾 レディスナイパー前篇』光文社文庫
  • #097『体制の犬たち レディスナイパー後篇』光文社文庫
  • #098『画鬼と娘 明治絵師素描』(※池寒魚名義)集英社文庫
  • #099『相勤者 浅草機動捜査隊』実業之日本社文庫
2021年
  • #100『レジェンド・ゼロ1985』集英社文庫