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ニッポンをお休み!
「ニッポンをお休み!」第2回 川端裕人 Hiroto Kawabata
 寒い、けれど、素敵!

 半年間のすまいとなるクライストチャーチは、少し歩けばすぐに公園にいきあたる緑豊かな町だ。ガーデンシティという通り名もあるそうで、冬のこの時期でも空気が「植物くさい」と感じる。
 そんな町でもとりわけ緑濃い丘陵地帯に小さな家を借りた。それが、実に味がある手作りの「コテージ」なのだ。ニュージーランドには、自宅をはじめ、だいたいのものは自分で作ってしまう人が結構いるのだけれど、家主夫婦もまさにその類の人たちらしい。貸してくれるコテージは子どもがいない頃に建てた元自宅であり、今彼らが住んでいる「豪邸」も重機を使う部分以外は手作りした。
 で、コテージの間取りは単純。1階にダイニングキッチンと、シャワールーム、そして、執筆用に使える小さな書斎! ベッドもあるから、一応、寝室にもなる。2階は一部屋だけで、いわば主寝室。ここには大きな机もあり、子どもたちが2人で使う勉強部屋になりそうだ。
 両方の階の面積を足せばたぶん日本で普通に売られている2LDKのマンションくらいか。収納スペースもたっぷり。部屋の数が少ないのが難点だが、子どもとの3人暮らしだから不自由することはあるまい。
 というわけで、「半年間の休暇」をすごす我が家としてきわめて満足……のはずだった。
半年間をすごすコテージです。
半年間をすごすコテージです。
側面にはテラスがついています。
側面にはテラスがついています。


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〈プロフィール〉
1964年兵庫県明石市生まれ。千葉県千葉市育ち。東京大学教養学部卒業。日本テレビ入社後、科学技術庁、気象庁担当記者を経て、97年退社。98年『夏のロケット』で小説家デビュー。著書に『リスクテイカー』『川の名前』『今ここにいるぼくらは』『エピデミック』『銀河のワールドカップ』などがある。

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