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サイバーセキュリティにくわしい小説家・一田和樹が出題する、ネット時代の新常識クイズ第32問!
今回は、アメリカ大統領選でSNSを本格的に利用した最初の政治家についてのクイズです。


大統領選で本格的にSNSを活用したのはオバマだった。2016年のアメリカ大統領選への介入で話題となったケンブリッジ・アナリティカは、有権者個々人のプロファイルを5つのカテゴリーに分け、それぞれに有効なアプローチを展開した。この手法=マイクロターゲティングは2004年に共和党のジョージ・ブッシュも用いていた。その後、民主党のオバマはそれをさらに発展させ、SNSも本格的に利用した。ケンブリッジ・アナリティカはさらに詳細なデータ、いわゆるビッグ・データを用いてより緻密なアプローチを行った。
キャンペーン用WebサイトとSNSから収集された2億5000万人以上のアメリカ国民の情報をもとに、データサイエンティストが住所、人種、性別、収入を分析し、オバマに投票するよう説得する必要がある浮動票の有権者を特定し、アプローチしていた。
この選挙キャンペーンにグーグルは密接に関わっていたと言われている。当時グーグルのCEOだったシュミットはオバマと親しく、Fortune誌はふたりの関係を「恋愛関係」とまで表現したほどだった。

アメリカ大統領選は、ネット世論操作の見本市 その手法とは
ニューズウィーク日本版、2020年10月02日
https://www.newsweekjapan.jp/ichida/2020/10/post-10.php
New Challenges to Political Privacy: Lessons from the First U.S. Presidential Race in the Web 2.0 Era
Daniel Kreiss and Philip N. Howard,  International Journal of Communication 4 (2010)
Data You Can Believe In: The Obama Campaign’s Digital Masterminds Cash In
New York Times、2013年6月20日
https://www.nytimes.com/2013/06/23/magazine/the-obama-campaigns-digital-masterminds-cash-in.html
Diary of a Love Affair: Obama and Google(Obama@Google)
Fortune、2007年11月14日
http://archive.fortune.com/galleries/2009/fortune/0910/gallery.obama_google.fortune/2.html
The Reality Game: How the Next Wave of Technology Will Break the Truth(PublicAffairs、2020年1月7日)

プロフィール

一田和樹(いちだ かずき) 東京生まれ。経営コンサルタント会社社長、IT企業の常務取締役などを歴任後、2006年に退任。
10年、「檻の中の少女」 で島田荘司選 第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞し、デビュー。
著書に『女子高生ハッカー鈴木沙穂梨と0.02ミリの冒険』『天才ハッカー安部響子と五分間の相棒』『キリストゲーム』『絶望トレジャー』など。
http://www.ichida-kazuki.com/ Twitter:@K_Ichida

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