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6)東京ディズニーランドホテル |
・何もない空間へ
この空間散歩は、無駄のないあるいは余計なものがない、デザインされたという視点で空間を見ることがメインテーマとも言える。
私の部屋は資料の本が山積みされ、床には雑誌が広がり、机の前の書棚にはメモが貼られ、大きなカレンダーには原稿の締め切り日が毎日のように書いてある。
そんな空間の中にいては、心の安らぎなど得ることができない。
原稿を書いていてふと前を見れば、別な雑誌の締め切り日が見えるという具合である。楽観的超前向き思考の私ですら、さすがにストレスを感じてしまう。
だから、時にはできるだけ余計なものがない世界に行きたくなるし、その余計なものがない世界こそ、私が求める空間である。
原稿書きが進まなくなると、都内のホテルに籠もることがある。ノートパソコンとLANケーブルだけを持ってホテルへ行き、原稿書きをする。余計なものが見えないので、確かに原稿を書くスピードはアップする。
原稿を書く速度は、公称時速8枚(一枚は400字)を誇るが、そうなってくると、さらにアップして10枚くらいいってしまう。
しかし、それは仕事をするという目的のための空間であり、脳を活性化する空間とはならない。やはり、どこかに新しい体験がなければダメなのだ。 |
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〈プロフィール〉 |
1952年山梨県生まれ。聖マリアンナ医科大学卒。同大学第二内科助教授を経て作家に転身。医学博士。専門は神経内科。著書に「使命を忘れた医者たち」「医者がぼけた母親を介護する時」「もの忘れを防ぐ28の方法」等著書多数。
著者ホームページ
http://yoneyone.com |
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