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連載
空間散歩
Illustration by 米山公啓
「脳がいきいき空間散歩」第29回 米山公啓
29)古城は時間移動装置
 私は小学生のとき、愛知県の岡崎に住んでいたので、城下町の雰囲気は十分にわかっている。独特の落ち着きがある反面、どこか閉塞感がある。
 城下町の家々というのは、木造であるから、火事や空襲で焼けてしまい、当時のまま残っているところは全国でもほとんどない。
 残っているのは天守閣だけというのが現状ではないだろうか。
 現在の岡崎城は復元されたお城で、外から見れば古さを感じさせていたが、天守閣の中は、まさに現代という雰囲気だった。
 それでも小学生のころ、お城の中にある公園へ写生に何度も行った記憶があり、石垣に囲まれた空間の落ち着いた感じは好きであった。
 島根県の松江城は、天守閣が築城当時のまま残っている数少ないお城だ。
 しかし、正確には城というのは、周辺の門なども含めて考えないといけないので、完全に築城当時のまますべて現存しているところは全国にもない。
 ただ天守閣となると全国で12カ所くらい築城当時のまま残っている。
 木造の建築物であるから、これだけ残っているだけでもむしろすごいことのように思う。
 松江城は1611年(慶長16年)に完成している。400年近く経過しているのであるから、まあ、すごいことではないか。
歴史の道。

歴史の道。


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〈プロフィール〉
1952年山梨県生まれ。聖マリアンナ医科大学卒。同大学第二内科助教授を経て作家に転身。医学博士。専門は神経内科。著書に「使命を忘れた医者たち」「医者がぼけた母親を介護する時」「もの忘れを防ぐ28の方法」等著書多数。
著者ホームページ
http://yoneyone.com

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