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31)内子町雪中行軍 |
世界中の町並みを眺めてきたが、日本が世界に誇れる独特の町並みと言えば、結局江戸から明治の町並みということになる。ところがそれが保存されている地域は実に少ない。
空襲で焼失してしまった町並みも多いが、それよりむしろ時代の変化にまかせて、ビルになったり、新しい建築素材で作られた新しい家が並ぶ、その地域の文化や歴史を感じさせない町並みになってしまったところがほとんどではないだろうか。
今思えば、もっと早くから「保存する」という発想があれば、古い町並みは残せた可能性がある。ところが、多くの町では、古い町並みを残せば、それが観光資源になると気が付いたのは、ここ20年くらいの話ではないだろうか。
保存された町並みと言えば倉敷があるが、あまりに観光地化されて、私はどうも好きになれない。
もっと普通の家で、その土地の人が生活しながら残しているところを見たいと思っていた。
たまたま、愛媛の松山へ講演に行くことがあり、周辺を調べていたら、内子町というところに、古い町並みが残っていると知って、講演を終えた翌日、訪ねてみた。 |
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雪の降る町を。 |
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〈プロフィール〉 |
1952年山梨県生まれ。聖マリアンナ医科大学卒。同大学第二内科助教授を経て作家に転身。医学博士。専門は神経内科。著書に「使命を忘れた医者たち」「医者がぼけた母親を介護する時」「もの忘れを防ぐ28の方法」等著書多数。
著者ホームページ
http://yoneyone.com |
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