著者は22歳で北極点から南極点までを人力で踏破、23歳で七大陸の最高峰の登頂に成功した。探険家で写真家の彼は、その後も世界各地を旅し続ける。極地で飲んだ安ワインやビール。山形でトマトと牛乳をくれた農家のおばあちゃん。チョモランマの僧の祈り声を運ぶ風。沖縄の合宿で食べた中味汁。アフガニスタンで見た天の川。それぞれの土地で出会い感じたことを清冽な文章と写真で語ったエッセイ集。
安全でも適切でもない人生のなかで、愛にだけは躊躇わない──あるいは躊躇わなかった女たち。愛することと幸福とは同義では決してなく、彼女たちの潔さは、泣きたくなるほどせつない。恋愛の高揚感、男が去った後の寂寥、愛と生活との断層、嫉妬の苦しみ……。愛することをとおして人生を切りとった、心にしみとおる傑作短篇集。第15回山本周五郎賞受賞作。
ひとり分の夕食を作ってドラマを見ながら食べ、12時前に寝る、規則正しいが華やぎのない29歳の毎日。ふと人恋しくなり、合コンで出会った男に電話してしまう「3センチヒールの靴」。彼が持ってきたワインと同じ瓶を親友の部屋で見つける「赤と白のワインの空き瓶」。気がねなく誘えて恋の悩みも話せる男友達との関係を描く「冬休みを前に」など、大人になっても恋上手になれない女たちを描く17篇。
恋が長続きしない、なかなか彼氏ができないと悩むあなた、男を夢中にさせたいなら、自分の"売りパーツ"を磨いてアピールすることが大切です。ミステリアスな女を演出する売りパーツとは? 愛される女が必ずやっている小ワザとは? 本書を読んで実践するうち、モテ度も女子力もぐんとアップ。『小悪魔な女になる方法』で女子の恋愛観を変えた蝶々が、基礎から上級まで徹底アドバイスします。
世界的数学者にして大道芸人。ハンガリーに生まれ、26歳でフランスに亡命。イギリス、アメリカ、スウェーデン、インドなどを旅したのち日本に定住する――。アウシュヴィッツで殺された祖父母のこと、医者の両親の愛情につつまれた少年時代。数学オリンピックでの金メダル獲得とパリ留学。天才数学者たちとの出会い、兵役、そして恋愛。大道芸と数学を愛し、自由を探し求めた波瀾万丈青春記。
日本人では考えられないような深さ、すごみを持ったインドのネルー。モンパルナスの部屋で楽しく雑談をかわしたサルトル。刺身を豪快にたいらげる太宰治。逗子の自宅にかくまったアメリカの脱走兵。時代を切り取った人びととの交流のありさまが、いまふたたび生きて目の前に現われる。「広場の孤独」「ゴヤ」など幾多の傑作をものした戦後文学の巨匠が、初めて肉声で語る自伝的回想録。
色に魅せられた染織家・多岐川飛鳥、野生動物のいのちを撮るカメラマン・藤代一馬。ふたりが出会ったのは、ベルリンの壁崩壊の夜。運命的な恋の予感はそのまま、アフリカでの再会へと結びつく。サバンナの大地で燃え上がる愛、官能の炎。しかし、思いがけない事実が発覚して――。運命の出会いから慟哭のラストまで胸を揺さぶる恋愛小説。
涙がとまらなかったあの短編。思わず吹き出したこの短編。記憶から消えない名手たちの技。人生の深淵を鋭くえぐり、生きる歓びを謳う真実の瞬間がここにある。創刊15周年をむかえる「小説すばる」に掲載された短編小説群から、よりすぐりの秀作16編を集英社文庫編集部が精選! 短編の冬、といわれて久しい時代にあえて世に問う、究極のアンソロジー。