
コレッリが招待状に書いてきたとおり、館はオロット通りとサンホセ・デ・ラ・モンターニャ通りの角に建っていた。細長く四角い塔の形をした三階建ての館で、頂きにマンサード屋根があり、見張り番のように、市街と、ふもとの幽霊公園を睥睨している。急な上り坂のつきあたりから、さらに階段をあがったところが館の玄関だ。大きな窓から金色の光の輪がもれている。石の階段をのぼるうちに、三階のバルコニーに人影がうかんだように見えた。自分の巣にぶらさがる蜘蛛みたいに、ぴくりとも動かない。
第一幕 呪われた者たちの都 上巻/P215