日が暮れなずむころ、センペーレとぼくは、人込みのランブラス通りを海のほうに歩きだした。・・・センペーレは足早に歩きつづけ、薄暗いアーチがむこうに見えてから、やっと歩をゆるめた。アルコ・デル・テアトロ通りの入り口だ。アーチをくぐるまえに、センペーレはあらたまった表情でぼくを見て、こう言った。「マルティン、いまから見るもののことは、誰にも言っちゃだめですよ・・・」

第一幕 呪われた者たちの都 上巻/P193