〈忘れられた本の墓場〉の
四つの入り口、
その最後のとびらがついに開いた――
1959年、マドリード。捜査員のアリシアは、長年働いていた政府側の影の組織を辞職しようと上司レアンドロに訴えたところ、ある任務遂行を条件に出される。それは、突然失踪した大臣マウリシオ・バルスの行方を追うことだった。国家警察から派遣されたアリシアの相棒兼お目付け役のバルガスとともに、バルスの私邸を訪れたアリシアは、そこで引き出しに隠された一冊の本を発見する。
『精霊たちの迷宮』――関わる者はみな不幸な運命を辿るというその本を手がかりに、アリシアは作家の過去に隠されたある悲劇と巨大な陰謀へと迫っていく。