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担当者からのオススメ!
販売担当 とろんちゃんからのオススメの本
とろんちゃんオススメの本
『さよならバースディ』 荻原 浩 著
どうして、どうして、どうして。。。
ヒトが死んだから、悲しいんじゃない。
ヒトの想いが暖かくて、哀しくて、流す涙があります。
とろんちゃんオススメの本 『さよならバースディ』 荻原 浩 著
 
冒頭、霊長類研究センターのボノボのバースディの研究成果発表会から始まる。

そういえば、いつだったか文字を理解するチンパンジーをテレビで見たことが
あったなぁとぼんやり思い出しながら、バースディの言語習得の研究説明がすんなり入ってくる。

そうか、バースディはヒトの言葉を理解出来るのか。
研究室っていうのは、それぞれ専門分野があるのか。

順調に思える、バースディ・プロジェクトと主人公の僕

しかし、一緒にバースディ・プロジェクトに関わっていた大学院生・由紀が
研究所の窓から身を投げる。僕がプロポーズをしたその夜に―

あ〜、大好きな1冊。どうしても冷静に書ける自信が・・・
以下、ネタバレ注意!!でお願いします。


どうして彼女は死んだのか。

自殺だったのか、他殺だったのか。

ミステリーは進む。怪しいのは、取材に現れたフリーライターか。
それとも、研究を快く思わない、他の研究者か。

真実を知りたい。けど、知りたくない。

真相に近づくにつれ、知らなかった彼女の一面と、学会の裏側が見えてくる。

「犯人はこの人です」
「真相はこうでした」

読んで納得・完結するミステリーじゃない。

どうして彼女は、僕になにも言ってくれなかったんだろう。
どうして僕は、彼女の仕草に気がつけなかっただろう。
どうして、どうして、他に道はなかったのかな。

バースディが操る百前後の単語と、そこにこめられたヒトの想い。
後半、僕とバースディの会話は、想いが深すぎて、涙が止まりません・・・

愛してたから。

愛してたから、彼女が選んだ道。

そして、彼女を愛してる僕が選ぶ道。

どうして彼女は死んだのか。真相を巡るミステリーなんだけれども、
最後に残るのは、涙とじんわりとした優しさ。

思いっきり静かに泣きたい夜におすすめの一冊です。



何かを研究するためにはお金がかかる。
お金を出してくるヒトは、何が目的なの。
愛するヒトのためにしたことが相手を傷つけてしまったら。
死んでしまった後に、本当のことがわかったら。

詳しくはBOOK NAVIへ
プロフィール
とろんちゃん
ツンデレ食いしん坊販売担当
趣味のトロンボーンを10年以上続けているのに、歌を歌うとジャイ○ンも真っ青な超絶オンチ。
でも、中にはこの不思議な音程がクセになる人もいるハズ★
と、文庫片手に運命の人を探し中。
いわゆる【女子力】はからっきしないけども、持ち前の【突破力】で、解決できるハズ★と信じてる。

読書中は、常に自分が主人公になったつもりで妄想モード。
「もし、こんな人が目の前に現れたら・・・」「もし、自分がこの会社にいたら・・・」
と妄想が止まらない!!!
ハッピーなお話はもちろんだけど、切ない小説を読んで「もし、あの時・・・」と、悶々考えるのが実は好き。
Archive
2015.04.17
  『危険な食卓』
小池真理子 著
2014.12.16
  『王妃の館 上・下』
浅田次郎 著
2014.05.20
  白蓮れんれん
林真理子 著
2014.01.17
  ばけもの好む中将
瀬川貴次 著
2013.04.19
  私を知らないで
白河三兎 著
2012.12.14
  さよならバースディ
荻原 浩 著
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