ペーパー・リリイ

佐原ひかり

詐欺師のこども meets 詐欺被害者の女!

野中杏、十七歳。結婚詐欺師の叔父と暮らしている。退屈に過ごしていた夏休み、見知らぬ女が家を訪ねてきた。叔父に恋をして、騙されて、傷ついたキヨエ。一目見て、チャンスだと思った。現金五百万円を手に、あたしはキヨエと一週間限定の旅に出る。叔父が奪ったものを「お返し」するために。目指すは、幻の百合が咲く谷間! つまらない常識も、世間も笑い飛ばして、最高の夏を手に入れるんだ。

青春と読書2026年4月号掲載
文庫化記念著者エッセイ

【著者プロフィール】

佐原ひかり(さはら・ひかり)

1992年兵庫県生まれ。大阪大学文学部卒業。2017年「ままならないきみに」で第190回コバルト短編小説新人賞受賞。19年「きみのゆくえに愛を手を」で第2回氷室冴子青春文学賞大賞を受賞し、21年に同作を改題・加筆した『ブラザーズ・ブラジャー』で本格デビュー。他の著書に『人間みたいに生きている』『鳥と港』『スターゲイザー』『ネバーランドの向こう側』『リデルハウスの子どもたち』がある。