『緩やかさ』 6月20日発売 電子書籍8月1日発売

『ほんとうの自分』(『ほんとうの私』改題)7月19日発売 電子書籍9月5日発売

『存在の耐えられない軽さ』 『不滅』『別れのワルツ』『笑いと忘却の書』 電子書籍7月11日発売

『存在の耐えられない軽さ』

千野栄一訳

7月11日電子書籍発売

ミラン・クンデラがパリに亡命して9年後の1984年に発表、たちまち全世界を興奮の渦に巻き込んだ衝撃的傑作。「プラハの春」とその凋落の時代を背景に、ドン・ファンで優秀な外科医トマーシュと田舎娘テレザ、奔放な画家サビナが辿る、愛の悲劇――。
たった一回限りの人生の、限りない軽さは、本当に耐えがたいのだろうか? 甘美にして哀切。究極の恋愛小説。

『不滅』

菅野昭正訳

7月11日電子書籍発売

パリのプールサイド。<私>は、見知らぬ女性の、軽やかにひるがえる手の仕草を見て、異様なほど感動し、彼女をアニェスと名付けた。こうして生まれた<女>の、悲哀とノスタルジアに充ちた人生が、時を超えて、文豪ゲーテと恋人の<不滅>を巡る愛の闘いの物語と響きあう。異質なテクストが混交し、時空をゆきかい駆け抜けていくポリフォニックな物語。

『笑いと忘却の書』

西永良成訳

カバー新装
7月11日電子書籍発売

党の粛清により、隣の男に貸した帽子を除いて、すべての写真から消滅した男。一枚の写真も持たずに亡命したため、薄れゆく記憶とともに、自分の過去が消えてしまうのではないかと脅える女……。<笑い>と<忘却>というモチーフが、さまざまなエピソードを通して繰り返しバリエーションを奏で、共鳴し合いながら、精緻なモザイクのように編み上げられる。

『別れのワルツ』

西永良成訳

カバー新装
7月11日電子書籍発売

舞台は紅葉に染まった谷間の、不妊治療に効くとされる温泉保養地。亡命を決意したヤクブが、友人らに永遠の別れを告げるべくこの地にやってきたそのとき、ふとした成り行きから薬の小壜に混入された毒薬をめぐり、物語が動き出す。医師、若い女、高名なトランペット奏者と美貌の妻、アメリカ人湯治客――幾組もの男女がすれ違いもつれ合い、めくるめく円舞ワルツをともに演じる<五幕のヴォードヴィル>。

ゆるやかさ』

西永良成訳

6月20日発売
8月1日電子書籍発売

20世紀末。パリ郊外の城に滞在するため車を走らせるクンデラ夫妻。速さに取りつかれた周囲の車は、まるで猛禽のようだ。クンデラは、18世紀の小説に描かれた、ある貴婦人と騎士が城に向かう馬車の旅、そしてその夜の逢瀬に思いを馳せる。一方、城では昆虫学会が開催されていて――。ふたつの世紀のヨーロッパの精神を、軽やかに、優雅に、哲学的に描く、クンデラ初のフランス語執筆による小説。

『ほんとうの自分』

西永良成訳

7月19日発売
9月5日電子書籍発売

幼い子供を亡くし、夫やその家族に傷ついていたシャンタルは、年下の男性ジャン=マルクと出会って恋におち、離婚して彼と暮らすようになる。彼女は広告代理店に勤める有能な女性。ジャンは職業を転々としている。シャンタルが更年期の症状を感じ始めたある日、一通の匿名の手紙が届く。「私はスパイのようにあなたの後をつけています、あなたは美しい」。それを機に、ふたりの愛の糸は絡まり、幻想が現実を脅かしていく。