-最新第3巻!-

異国の笛の音とともに、へのへのもへじの妖怪現る!?
目明し修業中の飴売り少女&十手笛に宿る精霊が、
大坂の町で起こる怪異に立ち向かう!

元気いっぱいの飴売り少女・みくは、先祖代々続く目明し。
近頃、大坂の町には二十尺もの巨大ウナギや土手を這いずる化けものが出没するとの噂。大酒飲みの精霊が宿る不思議な十手笛を携え、半信半疑で化けもの退治へ向かったみくを、不気味な異国の笛の音と「へのへのもへじの怪」が襲う! 
他、剣豪たちの相次ぐ不審死の謎に挑む一篇を収録。
藩を越え、海を越え、みくとその仲間が大活躍する第3弾。

元宝塚歌劇団娘役・早花まこさんも絶賛!

この物語の端々からも、息遣いが聴こえてくる。
快活な、気迫に満ちた、哀切な、喜び溢れる、そんな呼吸。
篠笛吹きのおみくちゃんだけではなく、大坂の町で力強く生きる人たちの呼吸だ。

――解説より

【シリーズ好評発売中】

-第1巻-

夜な夜な人を襲う大入道やら未来が見える少女やら……
不思議な精霊が宿る十手笛を相棒に元気ハツラツの飴売り娘が大活躍!
痛快伝奇時代小説シリーズ、開幕! いきなり文庫!

大坂の町で飴売りをしているみくは15歳の元気な女の子。目明しだった父が遺した文言と、夜な夜な人を襲う物の怪の噂を耳にして、修業中の身ではあるが愛用の十手を携え探索に乗り出した。実はこの十手、笛になっていて、吹くとイケメン大酒飲みの精霊が現れ、みくを助けてくれるのだ。クセの強いおとなたちを従えて、この世の怪異に立ち向かう健気な少女の大活躍。さあ、大捕物がはじまるよ♪

-第2巻-

喉に食いつく人形やら刺されたらイチコロの毒虫やら
目明し修行中の飴売り少女と大酒飲みの聖霊コンビが大坂の町で起こる怪異に挑む
シリーズ第2弾

人形浄瑠璃の所作指南を引き受けた目明し修業中のみく。
その台本が歌舞伎と奪い合いになり、役者のひとりが死体で見つかる。
まるで、人形に噛み殺されたかのような状態で……。
まさか人形の祟り!?
はたまたスズメバチの毒による不審死が続発。
事件の裏に医者が絡んでいることを知ったみくは、母を診断した守銭奴医者に目をつけるが――飴売り少女と十手笛に宿る精霊のコンビが大活躍する第2弾。

【著者情報】

田中啓文(たなか・ひろふみ)

1962年大阪府生まれ。神戸大学卒業。93年「凶の騎士」で第2回ファンタジーロマン大賞佳作入選、ジャズミステリ短編「落下する緑」で「鮎川哲也の本格推理」に入選しデビュー。2002年「銀河帝国の弘法も筆の誤り」で第33回星雲賞日本短編部門、09年「渋い夢」で第62回日本推理作家協会賞短編部門、16年「怪獣ルクスビグラの足型を取った男」で第47回星雲賞日本短編部門を受賞。「笑酔亭梅寿謎解噺」シリーズ、「鍋奉行犯科帳」シリーズ、「浮世奉行と三悪人」シリーズ、『文豪宮本武蔵』『臆病同心もののけ退治』『崖っぷち長屋の守り神』『誰が千姫を殺したか 蛇身探偵豊臣秀頼』『貧乏神あんど福の神 秀吉が来た!』他、著書多数。