骨の子供

井上 宮

ジュヴナイル×ホラー×イヤミス! この作家を読むならいま!
蛭田町(こうでんちょう)に生息する固有種「イビ」のことを
「かわいそう」といってはいけない。もしいってしまうと……。

小学5年生の佳夏は、引っ越し先で蛇に似た固有種〝イビ〟をじょっきんと切って軒先に吊るすという奇妙な風習に出会い面食らう。ある日の夜中、おぞましい化け物の声を聞き恐怖した佳夏が「あっちへ行って」と叫ぶと、その化け物は妹の陽菜にとり憑き……。果たして彼女たちは化け物に打ち克つことができるのか。田舎町に古くから伝わる習わしに翻弄される少年少女たちを描く恐怖の長編小説。

2025年9月19日発売
880円(税込)
文庫判/352ページ
ISBN:978-4-08-744819-1

【著者プロフィール】

井上 宮(いのうえ・きゅう)

1961年愛知県生まれ。2016年「ぞぞのむこ」で第10回小説宝石新人賞を受賞。18年に受賞作をおさめた連作短編集『ぞぞのむこ』でデビュー。他の著作に『じょかい』がある。

最恐物件集

家怪

川奈まり子

読んだら最後。我が家がだんだん怖くなる。
一般住居から歴史的建造物まで、さまざまな住居で起こった恐怖体験を生々しく描く、本当にあった25の家にまつわる怪談。

開けて、開けて。出して、出して——。夜な夜な玄関から聞こえる少女の声の正体は?(「やねうら」) 心霊現象が頻発する貸し家の秘密。(「かりずまい」) 宿泊企画が開催された古民家で起きる怪異の数々。そこは本物の事故物件だった。(「あかずのま」) アパート、一戸建て、新築、中古、どんな家も無事では済まない。読んだら最後、逃げ場のない恐怖があなたを襲う実話系〝家怪談〟集。全25編。

2025年8月21日発売
825円(税込)
文庫判/272ページ
ISBN:978-4-08-744804-7

『最恐物件集 家怪』刊行記念
川奈まり子書き下ろし短編 特別寄稿
noteにて公開中!

【著者プロフィール】

川奈まり子(かわな・まりこ)

1967年東京都生まれ。怪異の体験者と土地を取材し、これまでに6000件以上の怪異体験談を蒐集、怪談の語り部としても活動している。『東京をんな語り』『怪談屋怪談』『八王子怪談』『告白怪談 そこにいる。』『眠れなくなる怪談沼 実話四谷怪談』(全国学校図書館協議会選定図書)など、著書多数。
Youtube/@KawanaKwaidan
X/@MarikoKawana
Instagram/@kawanakwaidan

最恐見聞録

海の怪

鈴木光司

水×ホラーは相性抜群!
「リング」シリーズや『仄暗い水の底から』で知られる日本ホラー界の帝王が見聞きした海をめぐる本当にあった20の怖い話。

遠洋漁業に出たマグロ漁船。荒くれ者たちが集まる船内で、ある船員が胸を刺されて死亡。船長は、無人島で遺体を火葬して隠蔽するが!?(「漂流する足首」)船の運航会社を経営する男性は、中古の豪華クルーザーの代行保守を任される。だが、船内で次々と怪異が起こり!?(「船の事故物件」)など、『リング』で貞子を生んだ作家の、本当にあった海の怖い話。巻末対談・中野信子×鈴木光司「脳科学者は心霊現象をどう見るか?」も収録。

2025年7月18日発売
682円(税込)
文庫判/256ページ
ISBN:978-4-08-744791-0

【青春と読書8月号に書評掲載中!】

【著者プロフィール】

鈴木光司(すずき・こうじ)

1957年、静岡県浜松市生まれ。小説家。90年、『楽園』で第2回ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、デビュー。91年、『リング』が大きな話題を呼び、96年、続編『らせん』で第17回吉川英治文学新人賞を受賞する。『リング』は日本で映画化された後、ハリウッドでリメイクされ世界的な支持を集める。2013年、『エッジ』でアメリカの文学賞シャーリー・ジャクスン賞を受賞。「リング」シリーズの完結編『ループ』のほか、『仄暗い水の底から』『鋼鉄の叫び』『ブルーアウト』など著書多数。最新作は『ユビキタス』。

日めくり怪談

吉田悠軌

めくるたび、どんどん怖くなる!
カレンダー仕様で、1日5分で読める恐怖の短編集。

この夏、ページをめくるたびに毎日がゆがんでいく。7月1日から8月31日までの間、誰かがあなたにささやきかける62話の奇妙なカレンダー。屋根裏に隠れていた市松人形、心霊動画に映った誰かの名前、夏休みに消えたあの子……。ほんの少しのスキマの時間にどこでも好きなところを開きそうっと耳を傾けてごらん。たった5分であなたの周りが恐怖の時間へと開かれていく新感覚のショート怪談集。

2025年6月20日発売
638円(税込)
文庫判/224ページ
ISBN:978-4-08-744787-3

【著者プロフィール】

吉田悠軌(よしだ・ゆうき)

1980年東京都出身。怪談文化や都市伝説、特に実話怪談の収集と研究を中心に活動。メディアやライブ、執筆での発表も行っている。近著は『よみがえる「学校の怪談」』『ジャパン・ホラーの現在地』『教養としての名作怪談』『現代怪談考』『一生忘れない怖い話の語り方』『怪事件奇聞録』『京王沿線怪談』『中央線怪談』『一行怪談』『禁足地巡礼』など多数。