華屋与兵衛

江戸前握り、始めます

吉川 永青

世界中で愛される握り寿司は、ここから始まった。
江戸前握りの始祖、華屋与兵衛の生涯を描く長編。

「心に華が咲いたみてえだ」両親を流行病で亡くし、天涯孤独となった弥助。奉公先も見つからず、絶望の日々を送るなか、見舞いに届けられた押し寿司を口にした瞬間、そう呟いた。その感動が、やがて世界中で愛される握り寿司の始まりとなる――。江戸前握りの始祖・華屋与兵衞の生涯を描く、グルメ時代小説。読む者の食欲を刺激し、江戸の活気を丸ごと味わえる極上の寿司職人物語、いざ開店!

2026年7月17日発売
1,034円(税込)
文庫判/448ページ
ISBN:978-4-08-743026-4

「江戸前握り寿司の元祖と呼ばれながら、言及されることが少ない男の半生は実に魅力的である」

書評家・西上心太(解説より)

【刊行記念著者エッセイ】

【集英社より好評発売中! 吉川永青の本】

黒い肌のサムライ

信長との短き日々

卓抜した先見性、平等主義、苛烈なまでの罪と罰――
黒人小姓・弥助だけが知っている信長の「真実」とは。
「ウエサマ、いっしょに世界を見ましょう」

ヤスフェが見る空はいつも暗かった。
イエズス会の巡察師・ヴァリニャーノ付きの奴隷として来日したヤスフェは己を殺し、身を小さくして生きていた。織田信長に弥助という名とともに召し抱えられ、奴隷から小姓となっても。周囲の嫉妬や好奇の視線にさらされ、孤独は癒されることはない。それどころか、弥助は、狂気ともいえる行動を続ける主君へ、恐怖と疑念しか抱くことができなかった。
だが、森乱丸が止めるのも聞かずに、まっすぐに疑問をぶつけるうちに、信長の本質、胸中にある苦悩を知る。生まれて初めて芽生えたのは、「仕える気持ち」――それは奴隷時代に感じていた服従ではない。少しずつ人間としての心を取り戻し、信長に共感すら覚えるようになったのだ。信長もまた、彼の純真さに打たれ、本心を明かすようになる。
弥助は、日本の空がどこまでも青く美しく感じた。

2026年5月26日発売
2,640円(税込)
四六判/320ページ
ISBN:978-4-08-775477-3

華の蔦重

吉川 永青

2025年大河ドラマ主人公・蔦屋重三郎の粋でいなせな一代記!!
山東京伝、曲亭馬琴、喜多川歌麿、東洲斎写楽……江戸っ子たちを熱狂させた大勝負、とくとご覧あれ。

豪華絢爛の吉原が業火の海に包まれた明和九年。多くの人が落胆する中で、江戸をふたたび元気にしようと心に決めた男がいた。蔦屋重三郎。通称蔦重と呼ばれたその男は、貸本屋では飽き足らず、地本問屋の株を買って自ら版元として様々な勝負に打って出る。「楽しんで生きられたら、憂さなんて感じないで済むんです」。面白い書物や美しい浮世絵は、きっと世の中を明るくしてくれる――。彼の熱意が、山東京伝、喜多川歌麿などの心を動かし、江戸を熱狂に包んで行くのだった。しかし、そこに立ちはだかったのは……。
世の中は酒と書肆ほんやかたきなり どうにか敵にめぐり会いたい
エンターテインメント歴史小説‼

2024年12月5日発売
1,980円(税込)
四六判/352ページ
ISBN:978-4-08-771887-4

戦国・江戸 ポンコツ列伝

「こんなのが武士でいいの!? 女に溺れ、切腹から逃げ、嘘をついてでも見栄を張り……。ポンコツに生きたサムライたちのこれまでに無い歴史視点!」
戦国BANASHIでおなじみ! 歴史系YouTuber ミスター武士道さん絶賛

私は天下無双の超イケメン! お殿様に寵愛を受けていたけれど!? (森川若狭「私は腹を切りたくない」)気の進む戦なんてない。断じてない。あぁ、とても恐い。(徳川家康「わしは腹を切るぞ」)一生に一度、なけなしの金で女郎を買いたいだと。だったらワシが……。(中島棕隠「色道仙人」)など、歴史上の偉人の〝ポンコツ〟な一面にスポットを当てる、抱腹絶倒の歴史時代短編集! 日本史初心者、大歓迎の一冊。

2023年10月20日発売
825円(税込)
文庫判/352ページ
ISBN:978-4-08-744581-7

家康が最も恐れた男たち

2023年 大河ドラマの主人公 徳川家康
彼は臆病者だったから天下を取れた!? 新たな切り口で実像に迫る、連作短編集

「遺訓の言葉はな、恐れた相手たちから学んだことよ」病床に伏す家康は、遺訓を書き終えて側近の儒者・林羅山に告白する。自分は怖がりだったが故に、天下を取れたのだと──。信長、秀吉、利家、三成など、家康が出会った八人の武将たち。彼らの何に恐れ、何を学んだのか。天下統一を成し遂げるまでの半生を家康視点・時系列で追うことで彼の実像に迫る、連作短編集。これまでにない家康小説!

2022年10月20日発売
924円(税込)
文庫判/392ページ
ISBN:978-4-08-744446-9

闘鬼 斎藤一

第四回野村胡堂文学賞受賞作
ブレイク必至! 読者から反響続々
今、歴史時代小説好きが注目する男性作家

なぜ彼はそこまで"闘い"に心酔し、鬼と化したのか。十代の終わり、些細な喧嘩から人を殺めた斎藤一は、斬る悦びに目覚め、誰もが恐れる新選組最強の剣士となった──。命懸けで仕掛けた芹沢鴨暗殺や池田屋襲撃など、血なまぐさい事件を重ねてきながら激動の幕末を駆け続けた男の生き様。息を呑む展開、手に汗握る剣戟場面、胸を震わせる結末。注目の正統派時代作家による、渾身の長編。

【著者プロフィール】

吉川 永青(よしかわ・ながはる)

1968年、東京都生まれ。横浜国立大学経営学部卒業。2010年『戯史三國志 我が糸は誰を操る』で第5回小説現代長編新人賞奨励賞、16年『闘鬼 斎藤一』で第4回野村胡堂文学賞、22年『高く翔べ 快商・紀伊國屋文左衛門』で第11回日本歴史時代作家協会賞(作品賞)を受賞。著書に『誉れの赤』『治部の礎』『裏関ヶ原』『家康が最も恐れた男たち』『戦国・江戸 ポンコツ列伝』『華の蔦重』『黒い肌のサムライ 信長との短き日々』など。