


『鈍色幻視行 上』
恩田 陸
アジアを巡る豪華客船に乗り込んだのは、呪われた小説『夜果つるところ』の関係者たちだった。
それぞれに向けられる疑いの目と、繰り広げられる推理。
連載15年に及ぶミステリ・ロマン長編。
呪われた小説『夜果つるところ』。映像化の度に事故や事件が起こる、その作品の編集者、映画プロデューサー、助監督、評論家らが、アジアを廻る豪華客船で一堂に会すという。作品と縁の深い夫の雅春と乗船した小説家の蕗谷梢は、関係者たちへの取材を開始する。食い違う証言により次第に輪郭を現す真相。覆面作家、飯合梓とは? 本に隠されたものとは? 謎と秘密を乗せて、航海が始まる。
2026年6月19日発売
1,100円(税込)
文庫判/408ページ
ISBN:978-4-08-743003-5

『鈍色幻視行 下』
恩田 陸
「真実があるのは、虚構の中だけだ」
“その本”には何が隠されているのか。
度重なる映像化の頓挫、関係者の不審死。旅の終着点で乗客たちを待ち構えるのは――。
著者渾身のミステリ・ロマン長編。
〝呪われた〟作品の舞台となる墜月荘。昭和初期の娼館で繰り広げられる物語にひとびとは心惹かれる。ぺダンティックで耽美な世界観、幼少期のアイデンティティの不安定さ、家族間の感情のすれ違い。取材を続けるうちに梢は、それぞれの記憶の改竄と不確かさに気付く。そして鈍色の海をたゆたうなかで出るひとつの答え――。船が港に帰るとき、彼女らを待ち受けるものとは。極上のミステリ・ロマン長編。
2026年6月19日発売
990円(税込)
文庫判/384ページ
ISBN:978-4-08-743004-2
【刊行記念特別対談】
「青春と読書」2026年7月号

夜果つるところ
恩田 陸
ぞわっ! 予想もつかない結末を見逃すな。
昭和初期、遊郭「墜月荘」に一人の少女が三人の母と暮らしており――。
静謐で耽美な幻想小説。
遊郭「墜月荘」で暮らす少女には三人の母がいた。孔雀の声を真似て空っぽの鳥籠を並べる生みの母・和江、いろんなことを教えてくれる育ての母・莢子、置き物のように帳場に立つ名義上の母・文子。ある日少女は館内で男達の宴会を目撃する。着流しの笹野、背広を着た子爵、軍服の久我原。なぜか彼らに近しさを覚える彼女。だがそれは夥しい血が流れる惨劇の始まりだった。妖艶で耽美な幻想小説。
2026年7月17日発売
902円(税込)
文庫判/288ページ
ISBN:978-4-08-743016-5
【紙版限定! リバーシブル・カバー仕様】
恩田陸によるミステリ・ロマン長編『鈍色幻視行』作中で、幻の作家・飯合梓の唯一の著作として登場する『夜果つるところ』。
『鈍色~』の核となる小説を文庫化した本書のカバー、恩田陸版/飯合梓版を自由にかけかえ可能なリバーシブル仕様でお届けします!
【著者プロフィール】
恩田陸(おんだ・りく)
1964年、宮城県生まれ。早稲田大学卒業。91年に第3回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作となった『六番目の小夜子』で、翌92年デビュー。2005年『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞、第2回本屋大賞を受賞。06年『ユージニア』で日本推理作家協会賞長編及び連作短編集部門を受賞。07年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞を受賞。17年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木賞と第13回本屋大賞をダブル受賞。
