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ミカちゃんオススメの本
『第三の女』 夏樹静子 著
いまどきのミステリーでは味わえない芳醇さ
なんと33年前に集英社文庫になってから、
ずっと売れ続けてる
ミステリー、それは
『第三の女』
。
夏樹静子
といえば、<弁護士 朝吹里矢子>シリーズや<検事 霞夕子>シリーズで一世を風靡した
ミステリーの女王
。テレビ(2時間ドラマ)でもおなじみですね。
今回のお話は、単純な交換殺人事件じゃんって思いきや!....それが違うんですよ、さすが夏樹さん。
この時代の夏樹さんの素敵なところは、やはり冒頭の
荘厳な文章
。主人公が謎の美人(たぶん)と出会うのが、パリ郊外のバルビゾン村。ここの描写がたまらない。
<ルイ王朝風のほの暗いサロン><ヒイラギの生垣の外側にある石畳の村道と、それから小麦とブドウ畑の先に、フォンテーヌブローの森の一部が横たわっている><窓ガラスが揺らぐたびに、無数の枯葉が宙を舞い>
などなど、他にもぞくぞくする文章がこれでもかと描かれている。そしてそれが、なにか秘めやかな艶めいた男と女の妖しい出会いを予感させるのだ。
読み進むにつれて、主人公の大湖が執拗に謎の女<史子>に接触しようとするあたりはイライラどきどきしながら、読み止まらない。
ミステリー小説なので、ネタばれになっちゃうので、これ以上はいえないけれど、最後は
いまどきのミステリーでは味わえない芳醇な結末
。いや〜〜〜まさに、大人のミステリーですな。まいった、まいった。
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ミカちゃん
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笑って、歌える脱力系販売担当
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社内でも有名な、愛され不思議ちゃんキャラ。 永遠の恋人はリチャード・ギア(>_<)
好きな食べ物はお寿司とステーキ。 好きなジャンルは、海外ハードボイルドミステリー。(とファッション誌大好き) 尊敬する人は夏目漱石とオードリー・ヘップバーン。 洋服を毎日変えるように読書傾向も変わるのが特徴。
2014.03.20
凍氷
ジェイムズ・トンプソン 著 /
高里 ひろ 訳
2013.10.18
第三の女
夏樹静子 著
2013.02.20
鍋奉行犯科帳
田中啓文 著
2012.09.20
第三の時効
横山秀夫 著
2012.02.20
怪しい隣人
小池真理子 著
2011.10.20
秋の猫
藤堂志津子 著
2011.3.18
無芸大食大睡眠
阿佐田哲也 著
2010.11.19
おばちゃまは飛び入りスパイ
ドロシー・ギルマン 著/柳沢 由実子 訳
2010.7.16
生きること 学ぶこと
広中平祐 著
2009.11.20
新選組 幕末の青嵐
木内 昇 著
2010.03.19
死ぬほど好き
林真理子 著
2009.08.20
弁護側の証人
小泉喜美子 著
2009.05.20
しのびよる月
逢坂 剛 著
2009.01.20
焚火の終わり 上・下
宮本 輝 著
2008.10.17
カスに向かって撃て!
ジャネット・イヴァノヴィッチ 著/細美遙子 訳
2008.06.26
レインレイン・ボウ
加納朋子 著
2008.03.19
百舌(もず)の叫ぶ夜
逢坂 剛 著
2008.01.18
森のなかのママ
井上荒野 著
2007.09.20
ベター・ハーフ
唯川 恵 著
2007.06.28
スローグッドバイ
石田衣良 著
2007.03.20
ショートソング
枡野浩一 著
2006.12.17
クリスマス・キャロル
ディケンズ 著/中川 敏 訳
2006.09.20
オロロ畑でつかまえて
荻原 浩著
2006.06.15
こころ
夏目漱石著