担当者からのオススメ!

Recommendation

カピパラくんオススメの本 『英語屋さん』源氏鶏太 著
カピパラくんオススメの本

本作は戦後間もない1951年の第25回直木賞受賞作です。
 その際の候補者には松本清張や柴田錬三郎らがいました。並み居る作品をおさえ受賞したのが『英語屋さん』なのです。さて、受賞から67年経た2018年に復刊することになりました。
なぜかといえば、
「ブラックな職場」、「厄介な客」、「理不尽な上司」など働き方改革が叫ばれる昨今と比較しても、働く人の悩みは60年以上経っても変わっていないからです!
 そんな状況・相手に対してどう生き抜いて行くのか!?
 全10編の短編からオススメの短編「随行さん」をご紹介します。
 入社10年目の風間京太は人事課長から社長の北海道出張随行を命じられます。
 いわゆるカバン持ちですね。「社長に顔を覚えてもらえれば、出世の道が開けるかもしれない」と、京太の気分は高揚します。
 しかし、社長夫人から「社長には、札幌に愛人だった芸者がいる」ことを伝えられ、「会わないようにしてくれ」と懇願されます。
「愛人に会いたい社長」と「会わせたくない社長夫人」の間で揺れ動く京太。
 ドキドキしながら随行の旅に出ます。
 気もそぞろの京太は「社長の弁当を盗まれる」、「10年間愛用の傘を紛失してしまう」、「靴を踏みつける」など失態を犯し、まったくその任を果たせません。
 ようやく札幌に着くと、社長歓迎の宴会に愛人だった芸者を呼ぶ手筈が整っている事態に直面します。
 悩んだ京太は、芸者をキャンセルさせます。
 しかし、「社長は会いたいはず」と忖度する現地社員と対立してしまいます。
 さて、社長歓迎の宴会はどのように開催されるのか!?
 上司から無理難題を要求されるのは昔も今も一緒! むしろ昔の方が大変だった気がします。
 京太がどのように立ち回り、この問題を解決したのか。ビジネスパーソンがどう生きていくのかについてのヒントが満載の作品です。

プロフィール
  • カピパラくん
  • 20代だが40代に間違われる笑顔が取り柄の販売担当
  • 欲しいものを我慢出来ずに買ってしまう物欲のかたまり。
    本はもちろん、洋服、文房具などとりあえず欲しいものは買ってから必要かどうか考えるタイプ。ちなみに「アッパー(UPPER)」が口グセ。
    入社以来、10キロ以上太ったのでスーツだけは買うのを我慢。
    乗り物好きなので鉄道・飛行機を舞台にした小説や旅エッセイで心の“トリップ”に出るのが好き。恋愛小説やお仕事小説を読んだときは自分の姿と重ねて物思いにふける。
過去のオススメ!
  • 英語屋さん
    2018.11.20 英語屋さんnew 源氏鶏太 著
  • ひとり白虎 会津から長州へ
    2018.06.21 ひとり白虎 会津から長州へ 植松三十里 著
  • 孤舟
    2017.12.14 孤舟 渡辺淳一 著
  • バカが多いのには理由がある
    2017.02.17 バカが多いのには理由がある 橘 玲 著
  • 激走! 日本アルプス大縦断 密着、トランスジャパンアルプスレース 富山〜静岡415km
    2016.10.20 激走! 日本アルプス大縦断 密着、トランスジャパンアルプスレース 富山〜静岡415km NHKスペシャル取材班
  • 50歳、おしゃれ元年。
    2016.04.20 50歳、おしゃれ元年。 地曳いく子 著
  • 6 シックス
    2016.01.20 6 シックス 早見和真 著
  • 勝手に! 文庫解説
    2015.10.20 勝手に! 文庫解説 北上次郎 著
  • 世にも奇妙なマラソン大会
    2015.01.20 世にも奇妙なマラソン大会 宇山佳佑 著
  • 3センチヒールの靴
    2014.06.25 3センチヒールの靴 谷村志穂 著
  • だいたい四国八十八ヶ所
    2014.02.20 だいたい四国八十八ヶ所 宮田珠己 著
  • 負けるのは美しく
    2013.01.18 負けるのは美しく 児玉 清 著
  • あの空の下で
    2013.01.18 あの空の下で 吉田修一 著
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