さつき姐さんオススメの本
『はじめてのルーヴル』 中野京子 著
ン十年前、「2時間で回るルーヴル美術館」という、雑誌の特集を片手に、ルーヴル美術館を駆け足で巡りました。日本人なら誰もが教科書で一度は見たことのある絵だけがチョイスされ、とにかく見まくる!というもの。「モナ・リザ」「ナポレオンの戴冠式」……今思えば、絵の前を通り過ぎただけだったようにも思います。
数年前、ルーヴル美術館展が、東京にやってきました。ちょうど、自社雑誌『éclat』で、ルーヴル特集をやっていて、その解説をされていたのが中野京子先生でした。もう、面白くて面白くて、チケットを速攻で買い、すぐに単行本『はじめてのルーヴル』を読み、展覧会に出かけたのでした。
1枚の絵に秘められた、込められた、様々な物語が、裏の裏まで見えてくる……。
人物であれば、その視線の先にあるもの。喜び、哀しみ、憎しみまでも。ドレスであれば、時代背景、文化、生活スタイル、そしてその人の思惑までも。テーブルの上の食器、鏡、窓、光と影……ひとつひとつが意味を持って存在し、そこには深い深い物語があることを、中野先生は教えてくださいました。奥、深すぎ!
その後、絵画を見る目が変わり、何十倍も面白くなりました。どんな絵画でも、何かある、隠されたメッセージがあるはず、と、穴が空くほど絵を見て楽しんでおります。
この秋、『はじめてのルーブル』は文庫になりました。絵も多く収録されていますので、
もちろん、読むだけでも楽しめますが、文庫を片手に、是非、美術館巡りをしてみてはいかがでしょう。バッグに入れて、スーツケースに入れて、ルーヴル美術館に行っちゃいますか!!!
プロフィール
- さつき姐さん
- “夢見る夢子”の販売担当
- 潮風と車と音楽が好きなバブル世代。
恋愛ドロドロ系と、ダイエットレシピ本が元気のモト。“週末は文庫を片手に○○しよう”運動を勝手に推進中!
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2017.04.20 旅屋おかえり 原田マハ 著
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2016.12.16 はじめてのルーヴル 中野京子 著