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とろんちゃんオススメの本
『白蓮れんれん』 林 真理子 著
ウィキペディアの【生涯】欄が、こんなにドラマチックな人物はいません!!
NHK朝の連続小説
「花子とアン」で話題の歌人・柳原白蓮の物語
―
「あれ、『白蓮れんれん』がこんなに上位にきている…」
4/23頃だったと思います。その前の週末に集英社文庫4月新刊が発売になり、土日明けの売行きをみていました。そこで、4月の新刊よりも
『白蓮れんれん』
が売れていたのです。
新刊より売れているのには何か理由があるはず!とTwitterやらネットやらを検索していたら…ぶち当たりました!! たまねぎみたいな頭で色鮮やかな着物に身を包み、妖しくほほえむ
仲間由紀恵さん
のお姿に。
4/21の週から、NHK朝の連続小説
「花子とアン」
には、主人公・花子の生涯の友として、
葉山蓮子(演:仲間由紀恵)
という華族のお姫様が登場しました。ドラマでは架空の名前で登場していますが、勘の鋭い視聴者が
「葉山蓮子は、柳原白蓮だ!」
と気がつき、そこから柳原白蓮を描いた『白蓮れんれん』へと繋がっていたのです。
仲間由紀恵さんの微笑は、
「この女性には何か秘密がある」「訳ありだ」
と暗示しています。いったい何者なんだ、白蓮!!
Googleの検索窓に【柳原白蓮】といれて一番上にきたウィキペディアによると―
大正天皇の生母である
柳原愛子の姪で、大正天皇の従妹
にあたる。―(Wikipediaより引用)そして、憂いを含んだ美しい写真。
さらに、生い立ち、最初の
結婚、女学校、再婚、出奔、再再婚
……淡々と事実が記されています。しかし、なんということでしょう!ウィキペディアなのに読めば読むほど興奮してきます。次は?ねぇ、次はどうなるの?興味がつきません。
なんてドラマチックな人生
なんだ!?
さて、
その柳原白蓮を描いた『白蓮れんれん』
です。冒頭、白蓮の2番目の夫で、九州の炭鉱王・伊藤伝右衛門の母違いの妹、十六歳の初枝が花嫁の到着を待っています。
…あれ?テレビで見る仲間由紀恵さんの美しい着物姿と、「問い屋の嬢ちゃん」と呼ばれる初枝が釣り合わない…「相手は華族のお姫さんちゅうじゃなか」「嫁しゃん着いたね。どんな嫁しゃんね」と、
初枝や周りの話し言葉も、テレビの中で“白蓮”が発する言葉と違います。
“白蓮”を迎える土地と人々の様子が丹念に描写されている分、もうこの結婚は波乱含みなのだと感じます。格式も、言葉も、風習も違うこの土地で、
さっきテレビの中で花子と笑っていた“白蓮”はどうなっちゃうの?
テレビの中では伊藤伝右衛門との再婚までですが(5月中旬時点)、この物語の中の白蓮は、考え行動していきます。伊藤家を変えようとしたり、夫の看病をしたり…それでも埋められるものは乏しく、
恋の歌を作り続けて、とうとう運命の人と出会って
しまうのです―
もう、一行一行に気が抜けない。
一章一章に、ドラマが
つまってます。
一方で、「花子とアン」の主人公・花子がこの本に登場するか気になっている方も多いかと思います。
もちろん、女学校時代の友人ということで、花子の名前が一瞬出てきますよ。(あ、ネタバレ?)
余談ですが、先月お亡くなりになった
渡辺淳一先生の『女優』
という文庫が5月新刊で発売されます。こちらは、日本初の“歌う女優”
松井須磨子の評伝小説
です。白蓮と1つしか年が違わない彼女ですが、
『白蓮れんれん』の中には、白蓮が“ 松井須磨子”に言及
する場面があります。
併せて、ど~っぷりと大正浪漫の世界に浸ってください。
●
とろんちゃん
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ツンデレ食いしん坊販売担当
●
趣味のトロンボーンを10年以上続けているのに、歌を歌うとジャイ○ンも真っ青な超絶オンチ。
でも、中にはこの不思議な音程がクセになる人もいるハズ★
と、文庫片手に運命の人を探し中。
いわゆる【女子力】はからっきしないけども、持ち前の【突破力】で、解決できるハズ★と信じてる。
読書中は、常に自分が主人公になったつもりで妄想モード。
「もし、こんな人が目の前に現れたら・・・」「もし、自分がこの会社にいたら・・・」
と妄想が止まらない!!!
ハッピーなお話はもちろんだけど、切ない小説を読んで「もし、あの時・・・」と、悶々考えるのが実は好き。
2015.04.17
『危険な食卓』
小池真理子 著
2014.12.16
『王妃の館 上・下』
浅田次郎 著
2014.05.20
白蓮れんれん
林真理子 著
2014.01.17
ばけもの好む中将
瀬川貴次 著
2013.04.19
私を知らないで
白河三兎 著
2012.12.14
さよならバースディ
荻原 浩 著