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大井氏オススメの本
『風が吹いたら桶屋がもうかる』井上夢人 著
井上夢人の「本格脱力系」ミステリー
「バカミス」といったら少し違うかな?
井上夢人さん「風が吹いたら桶屋がもうかる」は、
本格のエッセンスとユーモアが絶妙に合わさった作品です。
連作短編ですが、各話構成は共通。
アルバイターの主人公シュンペイに、なぜか事件解決をもちかけてくる美女。彼女は、シュンペイと同居する超能力者・ヨーノスケの噂をききつけ、事件解決を依頼にくるのです。どうも能力が中途半端なヨーノスケにかわり、ミステリー通のもうひとりの同居者・イッカクが謎を快刀乱麻に断つ!…と思いきや、事件の真相は意外なところに…
論理的に、名探偵のごとく話を進めるイッカクの謎解きの鮮やかさに、一度読者は「なるほど」と思うでしょう。 しかしイッカクの謎解きが本格ミステリー嗜好のみごとなものであればあるほど、最後のオチが切なくなる……。
最後には「そりゃないよ〜」となるのですが、「だまされた!」的な感じはなく、素直に脱力して笑えます。
東野圭吾さんの「名探偵の掟」にもちょっと似ている
と思うのですが、お読みになった方は、どうお感じになるでしょうか。
ところで、
著者の井上夢人さんは、わりと最近「99%の誘拐」が再ブレイクした岡嶋二人さんの「一人」だということはご存知…でしたか?
もし、アナタが知らなかったら、そんなミニ知識を持ちつつ読むと、また違ったよさが見えてくるイイ作品ですよ。
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大井氏
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書籍販売一筋
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知的でクールなキャラクターで通っているが、 お酒を飲むと、生まれながらの江戸っ子が出てくる。 飲まなければ素敵なのに、との噂もチラホラ。 好きなジャンルは本格ミステリ。
2009.04.17
風が吹いたら桶屋がもうかる
井上夢人 著
2008.12.16
湖畔のテラス
赤川次郎 著
2008.08.21
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2008.05.20
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2006.11.17
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2006.06.15
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