大井氏オススメの本
『星の王子さま』サンテグジュペリ 著/池澤夏樹・訳 |
読み比べてあらたな発見!の新訳『星の王子さま』 |
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ガラじゃない、と笑わないでください。名作は誰が読んでも名作です。岩波版の『星の王子さま』に出会ったのは小学校のときでしたから、この新訳が出たときには、楽しみ半分、不安半分でした。楽しみとは、訳によってどんな感じに変貌するか、不安とは、今までの「作品観」が壊されやしないか――。
結論から言うと、新訳としてすばらしいものになっていました。児童向けを意識して書かれた、内藤濯さんの訳に対して、常体で書かれた池澤夏樹さんの訳は、原文のニュアンスをより忠実に再現している感じがして、楽しく読み比べることができました。
例えば、王子さまとキツネの会話のシーン。キツネが別れ際に言うセリフ――「ものは心で見る。肝心なことは目では見えない」とシンプルに言い切ったあたりなど、新訳の持つ新鮮さがはっきり現れた場面ではないかと思います。
どちらがよい、ということではないですが、こうして訳によって違った印象を与えられるのが、昨今流行の新訳のよいところです。しかも安い! ですから、一度岩波版を読まれた方は、集英社文庫版も読んでみてください。もちろん、初めて読む人にもオススメですよ。
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大井氏 |
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書籍販売一筋 |
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知的でクールなキャラクターで通っているが、
お酒を飲むと、生まれながらの江戸っ子が出てくる。
飲まなければ素敵なのに、との噂もチラホラ。
好きなジャンルは本格ミステリ。 |
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