担当者からのオススメ!

Recommendation

アラーキーオススメの本 『辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦』 高野秀行/清水克行 著
アラーキーオススメの本

作品制作・写真/金沢和寛


「世界の辺境を旅するノンフィクション作家」高野さんと、「日本中世の古文書を研究する歴史家」清水さん。そもそも接点のなさそうなお二人が、お互いのお薦めする本を紹介し、感想を言い合う読書会形式の対談本です。

紹介されている本たちは、ほとんどが書店さんで出会っても手に取らないだろうな、というものばかりなのですが、お二人が分かりやすく、そしてなんといっても面白く語るので、難しそうでも、分厚くても、読んでみたくなること必至です。
紹介されている本はこちらです。


『ゾミア 脱国家の世界史』ジェームズ・C・スコット
⇒中国西南部から東南アジア大陸部、インド北東部周辺で暮らす山地民についての考察書。
『世界史のなかの戦国日本』村井章介
⇒16世紀から17世紀にかけての蝦夷地、琉球といった、列島の周縁部で起きていた事件を世界史的な文脈でとらえ直す一冊。
『大旅行記』イブン・バットゥータ
⇒14世紀のアラビア半島、東西アフリカ、南ロシア、インド、中国など広範囲にわたる地域の自然、歴史、政治、社会からさまざまな奇譚を紹介。
『将門記』作者不明
⇒平安時代中期に起きた「平将門の乱」の経緯と有様を記した軍記物語で、史料的価値も高いとされている。
『ギケイキ 千年の流転』町田康
⇒「義経記」をベースに書かれた、時を超え、現代に生きる源義経の魂が自らの生涯を語る超娯楽小説。
『ピダハン 「言語本能」を超える文化と世界観』ダニエル・L・エヴェレット
⇒ブラジル・アマゾン奥地に暮らす少数民族ピダハンのユニークな言語と認知世界をユーモアも交えて描く科学ノンフィクション。
『全集 日本の歴史 第1巻 列島創世記』松木武彦
⇒旧石器時代から古墳時代までの4万年を、考古資料というモノの分析のみを通じて描く一冊。
『日本語スタンダードの歴史 ──ミヤコ言葉から言文一致まで』野村剛史
⇒「標準語」がどのように国内に広く伝播していったかを解明。いわゆる「江戸・山の手言葉」が現代標準語となったという通説を覆す。
『姦通裁判 ──18世紀トランシルヴァニアの村の世界』秋山晋吾
⇒1764年から翌65年にかけて、現在のルーマニアにある、ある村で行われた姦通裁判の記録などをベースに当時の暮らしや価値観を復元しつつ、事件の深層に迫っていく。

ぱっと見、難しそうなタイトルばかりですが、少しでも気になったら、装丁も斬新な書籍が多いですので検索だけでもしてみてください。

内藤順さんの解説に、「読書会のやり取りを通して、高野は清水に答え合わせを求め、清水は高野に想定外の問いを求める。その引き合う力が、ただの雑談に終わらせない何かを生み出している」とありますが、雑談というにはあまりにも知的ユーモアに溢れていて、ものすごく質の高い「明日誰かに話したくなる雑学」に満ちているんです。

そしてお二人がお互いの専門分野である「世界の辺境」と「日本中世」という、交わるはずのない社会の一致点や相違点について語り合った『世界の辺境とハードボイルド室町時代』(集英社文庫)もありますので、ぜひ合わせて読んでみてください!

プロフィール
  • アラーキー
  • 常に何か食べてる宣伝担当
  • 大学で専攻していたのが「ラオス語」というだけで珍しがられ、就職戦線を乗り切った30代。食べ物も本も好き嫌いはなくて何でも好き。見たことのない食べ物があればとりあえず食べ、タイトルやカバーが良いと思った本はとりあえず買う。趣味は秘境駅巡りと野球観戦(カープファン)とバドミントン。
過去のオススメ!
  • 2021.3.19new 辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦 高野秀行/清水克行 著
  • 2020.11.20 名も無き世界のエンドロール 行成 薫 著
  • 2020.6.19 ナツイチ2020
  • 2020.3.19 あのこは貴族 山内マリコ 著
  • 2019.11.20 ひとよ 長尾徳子 著/原作・桑原裕子
  • 2019.7.19 慈雨 柚月裕子 著
  • 2019.2.20 みかづき 森 絵都 著
  • 2019.2.1 我が家のヒミツ 奥田英朗 著
  • 2018.12.7 根本陸夫伝 プロ野球のすべてを知っていた男 髙橋安幸 著
  • 2018.07.20 恋するソマリア 高野秀行 著
  • 2018.01.19 オトコの一理 堂場瞬一 著
  • 2017.03.17 桜のような僕の恋人 宇山佳佑 著
  • 2016.11.18 全一冊 小説 上杉鷹山 童門冬二 著
  • 2016.06.23 チア男子!! 朝井リョウ 著
  • 2016.02.19 無伴奏 小池真理子 著
  • 2015.11.20 狭小邸宅 新庄 耕 著
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