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ツナ子オススメの本
『奇跡』 岡本敏子 著
2011年は岡本太郎 生誕100年。
撮影協力:岡本太郎記念館
美術展、TVドラマ、いろいろなところで話題となっていますが、
私が
オススメしたいのはこの本を読む
こと!!
岡本太郎の
パートナーだった岡本敏子さんの自伝的小説
なのですが、、、
とにかく、
内容が衝撃的!!
岡本太郎が生み出した芸術が「奇跡」なのかな〜なんて思いながら読み出したのですが、 最初の数ページでそんな私の想像は
バーン!
いや、
ドカーン!!
いや、
バリバリバリーッ!!
と覆されました。
舞台は、戦後の混乱が残る昭和20年代。
短大を卒業し働いていた笙子は、強烈な個性を放つ建築家の謙介と出会い、恋に落ちていく──
これは、ひとりの男と、ひとりの女が
強烈に惹かれあい、求め合い、互いの引力から決して抜け出せない
まま人生を駆け抜けていく、
究極の愛の物語
だったんです。
強烈な個性を放つ建築家・
謙介は岡本太郎を彷彿させます。
「えっ、こんなに子どもっぽいところがあったの??」
「岡本太郎もヤキモチ焼くんだ」
「作品を生み出す時は、やっぱりピリピリしてたんだ」
どこまでが創作かはわからない
けれど、
だからこそ
惹かれるストーリー
がたくさん。
あの!
瀬戸内寂聴さんに「各頁、猛烈なエロシーン続出」と言わしめた官能的な描写
にもずっとドキドキさせられます。
読み終えると、岡本太郎という人間そのもの、そしてその人間と出会い、時間・空間を共有したこと、それらが全て「奇跡」としか言いようがないものだったんだな、、、そんな感想が、身体の奥から滲み出てくるのではないでしょうか。
岡本敏子さんが、それだけ
魂を込めて書かれた
んだと思います。
あまりに激しく気持ちを注ぐと、互いにぶつかり、時に傷つくことも
ある。
そんな恋愛を知り、28歳の私は「まだまだ子どもな恋愛しか知らないんだな・・・。ということは、これから先、こんな出会いがあるのか?!」と
いろんな意味で悶々とした
のでした。
文庫編集部でも、T編集長、H副編集長、
いろんな人が一気読みしたこの作品。
私が受けた衝撃を、ぜひ、読んで感じてください!
●
ツナ子
●
いつでも暴走(妄想)モード突入!
新婚・販売担当。
●
実家は静岡・マグロの卸問屋。
今日も目指すは、マグロ・・・ならぬ「発掘本」の一本釣り★
「この本・・・絶対に売りたい・・・!売れる・・・!!」
思いこんだら、即行動。
そのまま一気に暴走、もしくは妄想モードに突入し、周りの言葉が耳に入らなくなることもしばしば。
いいのか悪いのか?!
好きなジャンルは、大人も楽しめる児童文学ファンタジー。
ミリオンセラーを出すまでは、旦那も二の次。
今宵も販売街道を突っ走ります。
2012.10.19
思い出のとき修理します
谷 瑞恵 著
2012.03.16
あの日、パナマホテルで
ジェイミー・フォード 著 / 前田一平 訳
2011.11.18
黒笑小説
東野圭吾 著
2011.4.20
奇跡
岡本敏子 著
2010.12.16
鳩の栖
長野まゆみ 著
2010.8.25
神々の山嶺(いただき) 上・下
夢枕 獏 著